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施策ピックアップ

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地域とともにある学校を目指して

 東広島市では「コミュニティ・スクール」を、令和6年度にすべての小中学校に設置する予定です。コミュニティ・スクールの設置により、地域と学校が、より顔が見える関係になり、子どもたちの学びや体験が充実します。また、保護者や地域住民が学校運営や教育に関わることは、地域の活性化につながります。
 すでに設置されているコミュニティ・スクールを通じた地域学校協働活動などの取り組みを紹介します。
 【問】指導課 TEL 082-420-0976

高美が丘小学校・中学校

 市内の小中学校としては比較的歴史が浅いため、地域とのつながりを深めようと令和2年に小中学校合同の学校運営協議会を設置しました。学校運営協議会は、保護者や地域住民などで組織され、目指すのは「地域と学校の協働」。児童会・生徒会やPTAと資源回収を行ったり、門松飾り付けやとんどなどの伝統文化の継承に取り組んだりしています。

コミュニティ・スクール推進員
丸山 光弘さん

地域と学校をつなぐ

 地域と学校の関係づくりをサポートするのがコミュニティ・スクール推進員です。学校運営協議会とともに地域と連携しながら、教育環境の充実に取り組んでいます。

学校運営協議会委員
山下 紀子さん

子どもが卒業しても ずっと学校に関わりたい

 「学校は地域の核であり、地域に支えられていると強く感じます」と語る山下紀子さん。PTA役員を務めつつ、学校運営協議会設置と同時に委員となり、学校運営協議会とPTAとの橋渡しのほか、事業全般に関わっています。毎週月曜日のあいさつロードには欠かさず参加し、ほかの曜日も通学する子どもたちに自宅前で声掛けをしています。「子どもが卒業しても、地域の一員として学校に関わっていけるのがうれしい」と語ってくれました。

福富小学校・中学校

 町内の2つの小学校が統合し、東広島初の施設一体型小中一貫校として開校したのが福富小・中学校。学校運営協議会と子ども、学校が決めたスローガン「福に富む町・人に富む町・自然に富む町 未来につながる福富町」に向かって活動しています。

希少な植物ミコシギクを学校と地域、専門家で守る

 スローガンに沿った活動の一つが、県内では福富町内でしか自生していないとされる「ミコシギク」の保全活動。
 かつて群生していたミコシギクは、鹿に食べられるなどして絶滅の危機に直面しています。これではいけないと、学校からの依頼を受け立ち上がったのが、東広島市自然研究会や広島大学総合博物館のメンバーなどの専門家たちです。令和元年からは、30年以上ミコシギクを観察している広島大学技術センターの塩路恒生さんと生徒が一緒になって、周囲にフェンスをめぐらしたり、生育データを取ったりするなどの保全活動を行ってきました。

地域のサポートが子どもたちの経験や自信に

 保全活動は、「総合的な学習の時間」の一環で行われており、現在中学1、2年の4人が担当。この日は生徒からの提案で、ミコシギクの種の採取や、周辺の草刈りが行われました。

小中一貫特認校へ

 福富小・中学校では、「異学年交流」や「探究的な学習」などを中心に、地域性を生かした小中一貫教育ならではの特色ある教育課程を実施しています。自然豊かな福富で、心豊かに学ぶことを通して、児童生徒の「生きる力」を育んでいます。
 東広島市では、令和5年4月から、福富小・中学校を「小中一貫特認校」とします。小中一貫校で学びたいという児童生徒に対して、通学区域を制限せず、市全域からの就学や転学が可能になります。

特認校へ就学するためには、次の条件を全て満たす必要があります。
①児童生徒が東広島市内に居住していること
②特認校の教育活動に賛同し、協力できること
③保護者の責任と負担において、児童生徒を通学させることが可能であること (通学に関して、保護者による送迎や路線バスの利用などは保護者の責任と負担とする)
④原則として、卒業するまで就学すること

詳しくはお問い合わせください。
小中一貫特認校制度について(市ホームページ)
【問】学事課 TEL 082-420-0975

 子どもたちは、多様な価値観や経験をもつ人と接したり議論したりすることで、より厚みのある経験を積むことができます。これは、本当の意味での「生きる力」を身に付けることにつながります。そのため、「チームとしての学校」が求められています。

「心のサポーター」 三ツ城小

中西 秀道さん

 子どもや保護者からの教育相談に応じる「心のサポーター」は、全小中学校に配置されています。市の校内特別支援教室(SSR)設置校では、登校しにくい子どもたちに元教員たちが登校や学習の支援をしています。
 三ツ城小学校には、令和2年度にSSRが設置されました。SSRでは、子どもの主体性を尊重し、一日の予定を自分で決めてもらいます。一人一人の思いを受け止め、子どもたちの居場所と成長できる場所になるよう、担任の先生と連携。子どもが教室へ行く時間が増えていくのが、何よりもうれしいです。

「学校司書」 志和中

白井 幸江さん

 生徒に本を好きになってほしいと願い、イベントの開催や、図書館の本のディスプレーなど工夫を凝らしています。現在は、「先生のおすすめ図書」を展示し、生徒から好評です。「調べ学習」の授業では、担当の先生と連携し、志和中学校の図書館や公共図書館から参考資料を準備します。
 生徒たちの興味を引く幅広いジャンルの本をそろえるほか、生徒たちの希望に合わせて本を紹介することも。本と向き合うだけでなく、生徒への声かけや会話も大切なことだと思っています。

「教育補助員」 松賀中

福嶋 富美さん

 「教育補助員」は、保護者や先生と連携しながら、特別な配慮や支援が必要な児童生徒の学校生活や学習の補助をします。個々の学びの状況に応じてサポートするほか、体育や音楽などさまざまな授業に付き添います。生徒が学校行事や学習、部活動をがんばっている姿に無限の可能性を感じ、「生きる力」を育む手伝いができることにやりがいを感じています。

「部活動指導員」 向陽中

水越 章さん

 「部活動指導員」は、顧問の負担軽減と、生徒の活動しやすい環境づくりを担っています。コート整備や草取り、時にはボール探しもします。生徒が好成績を残すのはもちろん、部活動を通じてルールやマナーを守り、あいさつができるようになるなど、心の成長を感じるときが一番の喜び。部活動は、人間力を高めるところだと思っています。そして、私にとって生きがいです。

「地域のサポート」 高屋東小

向窪 優 教諭(左) 水岡 満 校長(中央左)
天野 照秋さん(中央右) 大月 勝之さん(右)

 高屋東小学校の6年生は、平成21年度から毎年、歌や合奏、和太鼓などで地域の歴史、文化を総合的に表現する「絆」を上演しています。その中の一つ、白市歌舞伎は、かつて芝居小屋「長栄座」で演じられていた歌舞伎を「白市の文化を考える会」が復活させたもの。児童は6月から週2回、同会の天野照秋さん、大月勝之さんたちから歌舞伎の指導を受けています。本番のメークや着付けはPTAや地域の皆さんが担当。「絆」に登場する神明様(しんめいさん)は「長寿会」の皆さんが飾り付けるなど、多くの人に支えられています。
※みこしのようなもので、人々の幸せを願うもの。

「地域学校協働活動推進員」 木谷小

尾首 豊さん

 定年退職を機に、地域の人たちに誘われ地域活動を始めました。その中で小学校とのつながりが深まり、地域学校協働活動推進員を務めています。
 木谷小学校は小規模ゆえの良さを生かし、目の行き届いた教育がなされています。コミュニティ・スクール推進員を中心に、地域とつながりを持っているのも特徴です。安芸津町内のカキ養殖場や工場、寺院などを児童が訪問し、地域の人や産業、文化に触れることで、地域愛が自然と育まれています。地域の住民が「先生」として学校に出向いたり、ボランティアとして関わったりすることで、地域と学校が一体化。住民は子どもたちから元気をもらい、子どもたちは郷土を誇らしく思う、学校を核とした地域づくりがなされています。

「学校を中心にした地域づくり」 造賀小

造賀地域センター 高木 克己 センター長(左)
造賀を愛する会会長 渡辺 髙守さん(中央)
造賀地区自治協議会会長 上田 昇さん(右)

 高屋町造賀地区には20以上の地域住民団体があり、地域の活動が盛ん。最も長い歴史を持つのが、昭和34年に誕生した「造賀学園同窓会」です。保育所から高校までの卒業生、保護者、地域の住民が会員です。青少年育成を目的とした「造賀を愛する会」も発足して30年以上。これらの団体が、小学校の教員やPTAと共に活動を続けてきました。特に盆踊り大会と、区民対抗バレーボール大会は、同窓会の高校2年生にとって、当番幹事を務める「地域デビュー」行事。この2日間のために帰省する人もいるほど盛り上がります。我々も楽しみながら、「いつか帰りたくなる」ふるさと造賀を守っています。

チームとしての学校に向けて

 現在、学校では、教員だけでなく、子どもたちの豊かな学びと経験を育むために多くの人が学校教育に携わっています。
 教育に対する熱意があり、チームの一員として学校を支援する人を求めています。
 学校教育に関心のある人や眠っている資格を生かしたい人は、お気軽に指導課までご連絡ください。
【問】指導課 TEL 082-420-0976

関連

お問い合わせ

  • ◎東広島市 学校教育部 指導課 TEL 082-420-0976
  • ◎東広島市 学校教育部 学事課 TEL 082-420-0975

市の歩み

昭和49(1974)年4月に誕生した東広島市。
広島県のほぼ真ん中で、歴史を積み重ねて50年が経ちます。
昭和、平成、令和の時代を、皆さんとともに歩んできた
東広島市の歴史を紹介します。

12月中旬公開予定
Coming Soon…

イベントレポート

市制施行50周年を記念して行われた
イベントの様子をお届けします。

皆さんも一緒に市制施行50周年を盛り上げませんか。
インスタグラム「#東広島市50周年」で
投稿を共有しましょう。

令和6年公開予定
Coming Soon…